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アマニセミナー 女性の健康に役立つ栄養摂取

大宮レディスクリニック院長 出居貞義先生 女性の健康に役立つ栄養摂取

まずは、こうした機会をくださいました日本製粉の皆様に感謝をしたいと思います。
私どものクリニックは、埼玉県の大宮駅西口から5分ほどのソニックシティビル14階にあります。一般不妊治療から体外受精を含めて、先進的な不妊クリニックとして毎日忙しい日々を送っています。全部で220坪ほどのクリニックで、最先端の機器と技術で皆さんの妊孕性の向上性に努めています。

妊孕性(にんようせい)の低下を考える

最初に、妊孕性の低下ということを見ていきましょう。
加齢による妊孕性の低下は、卵巣内の卵胞数の低下に比例します。その卵胞数の変化で見ますと、図のように35〜36歳までは年齢を重ねるたびに緩やかに低下することが分かります。
しかし35〜36歳以降になるとその減少率が約2倍になって、妊孕性がさらに落ちてきます。女性の晩婚化においては、まさにこのことが問題になっています。
しかし、こうした状況は誰でもまったく同じなのではなく、若い方でも卵胞数が少なく不妊の方もあれば、反対に40歳でも充分な卵巣機能があってまだまだがんばれる人もあり、多様性に富んでいます。
「卵子の老化」というものが、今マスコミなどで話題になりますが、昔は卵子の老化はそれほどなかったことが、いくつかの研究調査で分かっています。
1925年頃、すなわち昭和の初め頃においては、40〜44歳でもなんと1000人あたり75〜76人の女性が出産をしていました。今なら「ほとんど妊娠しないからやめなさい」と言われるような45〜49歳の女性でも、100人に1人は出産していました。それが、高度経済成長を経て、女性が日本社会の貴重な労働力として活躍し、女性の地位が向上していく中で、晩婚化が進んでいます。でも晩婚化のみが女性の孕容性の低下を左右するのでしょうか?

 

私たちの栄養摂取の驚くべき実態

厚生労働省の国民栄養調査を見ていきましょう。
2015年度に国民が摂るべき栄養の推奨量が出ました。ここで示される「推定平均必要量」は、半分の人は健康を維持できるが、残り半分の人は健康に障害をきたしてしまう、その分かれ目となる量のことです。「推奨量」は97.5%というほとんどの人が栄養素が充足している量のことです。
そのデータを見ますと、1946年つまり終戦の翌年ですが、この時の日本国民の老若男女を含めた1日あたりの摂取カロリーは1903kcalとなっています。そして高度成長期を経てカロリーは増えていきました。
ところが、1970年を過ぎるとダイエット指向が広がり、メタボを気にする人が多くなり、最近では、1770〜1870kcal/日と、終戦直後よりも低いカロリー量を示していて、戦後の頃よりも「ひもじい」思いを国民がしていることになるのです。
女性の年齢別の現在のカロリー摂取量を見てみましょう。ちょうど子どもを産みたい年齢の方がどのくらいのカロリーを取っているのかというと、1670〜1700kcal/日しか取っていないという、驚くべき数字になっています。これは、身体活動レベルTというごく低い活動量の人のカロリーなのです。子どもを産みたい年齢の方の国の示すエネルギー必要量は1900〜2000kcal/日です。

99%の女性がたんぱく質不足

次に、たんぱく質を見てみましょう。戦後間もない頃の日本国民は59g/日を取っていて、高度成長期を経て80g/日くらいを維持していましたが、1998年頃から減ってきています。これはおそらく、1998年頃にヨーロッパで大流行した狂牛病が人にも感染するかもしれないという不安がひろがり牛肉を控えたり、さらにその後、鳥インフルエンザの大量発生と人への感染の事実、福島の原発事故による放射能汚染の風評被害、輸入鶏肉が黴びていたなどの報道もあって、食に対する安全が揺らいでいることで、こうした数字になっているのではないかとも思います。
女性の年齢別のたんぱく質摂取量は、厚労省は、必要量を40g/日、推奨量を50g/日としています。ところがこれでは栄養失調の人や低タンパクの人はいないことになってしまいます。また、終戦直後から日本人の栄養失調はいないという事になってしまいますので、大変おかしな設定値になっています。
しかし私の臨床では、99%の方が低タンパクです。※1その理由としては、タンパク質の熱変性による損失は調理条件によって変わり、10〜50%ほどあります。また、今の女性の平均摂取量は1日60gほどで、戦後が59gですから、戦後の食糧難の頃と変わりがないタンパク摂取量になっているのです。今後、タンパク質の摂取基準の見直しが必要です。

 

ビタミン不足がアレルギー疾患の原因

ビタミンAは、戦後すぐの頃に高い値を示しています。これは占領軍が脱脂粉乳のほかにビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1や鉄剤を配給してくれたからです。戦後、女性は戦争の時のように逃げ回る心配もなく安心して妊娠できる環境が整ったのと、細胞増殖に必要なビタミンAなどの栄養状態も良くなって第一次ベビーブームが起こりました。その後、配給が終わると摂取量は平均400μ(マイクロ)gRE/日から、高度成長期を通じて900μgRE/日程まで増えていきましたが、最近は500μgRE/日までに減っていて、これは戦後に近い数字になってしまっています。
ビタミンAは、脂溶性で蓄積性があるため過剰摂取を気をつけましょうと多くの有名な先生方が言っていますが、現実の今の日本人には明らかに足りません。そのため最近の日本人は、喘息、花粉症、アトピーなどのアレルギー性疾患が多く、また、細胞増殖に必要なビタミンであるため不妊症にも関係が深いのです。女性の年齢別の平均摂取量は、半分の方が栄養障害を受ける必要量と同じになってしまっているのが現状です。

ビタミンB1不足で脚気にも

ビタミンB1は、戦後はずっと1mg/日を維持していたものが、最近は、0.83〜0.85mg/日という、いつ脚気を起こしてもおかしくないような欠乏状態です。
ビタミンB1は、糖代謝に一番必要なビタミンですが、不足すると神経の変性を起こして、糖尿病の患者さんのように足がしびれたり、膝の腱反射ができなくなったり、心不全を起こしたりします。
このビタミンB1の女性の年齢別摂取量は、子どもが欲しい年齢では、0.78〜0.79mg/日と、必要量である0.9mg/日を、また推奨量である1.1mg/日を大幅に下回っており、脚気がいつ起きてもおかしくないくらいです。

ビタミンCも必要量以下

ビタミンCは、戦後の一時期80mg/日を切っていましたが、最近は80mg/日を上回るくらいの低い量しか摂取していません。
女性の年齢別ビタミンC摂取量は、やはり子どもが欲しい年齢層で、必要量は85mg/日くらいですが、摂取量は80mg/日を切って78mg/日ほどしか取っていません。
そして驚くべきことに、高齢者の方がビタミンCを取っていることも分かっています。高齢者の方が若い方よりも健康に留意しているのです。

鉄分の不足が女性の貧血を進める

鉄分について。戦後は12〜13mg/日を維持していましたが、やはり1998年頃に狂牛病などの大量発生により肉の安全性がゆらぎ肉食が敬遠されたためか、摂取量が激減しています。最近の国民平均摂取量は6.7〜7.0mg/日になっています。
子どもが欲しい年齢層の女性の平均鉄摂取量は、6.5〜6.6mg/日となっていて、大変に不足しており、男性も貧血になるほどに鉄の摂取量が減ってきています。
鉄の吸収率は摂取量の10分の1くらいといわれ吸収が悪いですから、しっかりといろいろな食べ物から摂る必要があるのですが、女性は、摂取量が非常に少なく、ほとんどすべての女性が貧血になっています。でも一般的な貧血の検査では、貯蔵鉄の不足は分からないので、自費になってしまいますがフェリチンの値を是非調べてほしいと思います。(保険ではそれほど詳しい検査は認められていません。)

栄養欠乏が不妊の原因の第1

鉄分について。戦後は12〜13mg/日を維持していましたが、やはり1998年頃に狂牛病などの大量発生により肉の安全性がゆらぎ肉食が敬遠されたためか、摂取量が激減しています。最近の国民平均摂取量は6.7〜7.0mg/日になっています。
子どもが欲しい年齢層の女性の平均鉄摂取量は、6.5〜6.6mg/日となっていて、大変に不足しており、男性も貧血になるほどに鉄の摂取量が減ってきています。
鉄の吸収率は摂取量の10分の1くらいといわれ吸収が悪いですから、しっかりといろいろな食べ物から摂る必要があるのですが、女性は、摂取量が非常に少なく、ほとんどすべての女性が貧血になっています。でも一般的な貧血の検査では、貯蔵鉄の不足は分からないので、自費になってしまいますがフェリチンの値を是非調べてほしいと思います。(保険ではそれほど詳しい検査は認められていません。)

貧血を治せば体調も改善する
大宮レディスクリニック院長 出居貞義先生女性の健康に役立つ栄養摂取

私が外来の患者さんに「こんな症状はありませんか」と聞く項目があります。
・朝ふとんが恋しく、なかなか起きられない。
・階段がつらい、息切れする、ドキドキする。
・月経中イライラや落ち込みが生じる。
・全身倦怠、めまい、食欲不振。
・肩こり、頭痛、偏頭痛。
・寒い、冷える。
といったことで、これはすべておもな貧血の症状です。私が考えますに、貧血を治せば女性の8〜9割の不定愁訴は治ってしまいます。そして実際に患者さんの貧血を治すことで、こうした症状と不定愁訴が良くなっています。

鉄分の働きで女性が活き活き

鉄の働きはいろいろとありますが、例えば、皮膚、粘膜、爪などの上皮形成に鉄は欠かせませんし、コラーゲン形成不全にもなってしまうわけです。ですから貧血のひどい人は、皮膚が青白く皮下の静脈が透けてよく見えます。
また、感情のバランスや神経伝達物質のバランスを保つための物質が体内にはあります。それらは、吸収したたんぱく質が変化してできるわけですが、その変化に鉄が必要なのです。たとえば必須アミノ酸のトリプトファンからセロトニンの合成が鉄不足やビタミン不足で障害を受けます。セロトニンは脳内の興奮と抑制を調節してくれるものです。ですから貧血で鉄が不足すると脳の緊張状態が解消されません。そのため、第XI脳神経が支配する僧帽筋や胸鎖乳突筋の緊張が持続するため、肩こりや頭痛が起こりやすくなります。また、フェニルアラニンやチロシンからドパミンやノルアドレナリンなどの「やる気」や「集中力」などの精神機能を高める脳内伝達物質が産生されます。その産生過程でもセロトニンと同じように鉄やビタミンなどの補酵素の働きがないと産生されないので、鉄やビタミンが不足すると「うつ状態」にもなります。そうしたことからも、女性が活き活きと社会で活躍するためには、たんぱく質、鉄、ビタミンといった栄養素が十分量必要なのです。

妊娠には「鉄分の貯金」が必要

鉄欠乏性貧血がどのように進行するかを見ますと、「潜在性鉄欠乏症」は一般的な貧血の診断では「貧血なし」とされてしまいます。しかし実際には「貯蔵鉄」は既に減少しているので、正しく診断すれば「第U期」の貧血となります。
これは、一般の検査項目に「貯蔵鉄」を調べる「フェリチン」の測定項目が入っていないために起こるのです。すなわち、フェリチン値の低下は、鉄欠乏と栄養欠損を示すことになります。
女性の年齢別のフェリチン値を見ますと、60歳以降で急激に3倍近くまで増加します。これは月経によって失われる鉄分が無くなりフェリチン値が上がるためです。閉経後の女性が元気になるのは、フェリチン値が上がったからともいえます。
当院における不妊患者のフェリチン濃度分布を見ますと、30ng/ml未満が59%、50ng/ml未満は86%にもなります。そして欧米ではフェリチン値が50ng/ml未満では妊娠が許可されません。これは妊娠するとフェリチン換算で125ng(=貯蔵鉄1,000mg)が胎児にいくため、あらかじめ“貯金”が必要だという考えからです。しかし、日本ではこうした考えは未だ広まっていないのが現状です。
検査会社によって、フェリチンの基準値にバラつきがあります。この基準値はその会社のスタッフからの採血献体を元に統計処理して作成されます。若い年齢層が多ければ低い基準値に、閉経前後や閉経後のスタッフが多ければ、高めの基準値になります。すなわち、基準値は健康を保証してくれる値では無く、あくまでも少数のサンプルからできた統計的データです。その値が100人中なら95人が含まれる広い範囲の下限値と上限値の間の値になっているため、不定愁訴を有する多くの人の検査値が異常ではなくなってしまうことに、現代保険医療の根本的な問題が存在しており、私が問題視している点であります。

代謝の低さが不妊の原因の第2

大宮レディスクリニック院長 出居貞義先生女性の健康に役立つ栄養摂取

不妊のもう一つの原因としては、加齢にともなって代謝が悪くなることです。
代謝を上げるためには、運動による体温上昇と、タンパク質・ビタミンB群を補充してエネルギーの産生能力を上げるという2つの方法が必要です。
運動による代謝向上の具体的な方法として「ピルビスワーク」があります。
そもそも私たちの生活では、かつては和式の生活で立ったり座ったりすることで、足腰を鍛えるスクワット動作がありました。しかし、現在では椅子とテーブル、ベッドなどの生活で身体の足腰がなまってしまっているのです。
さて、ピルビスワークというのは骨盤運動療法のことです。骨盤内の深層筋を十分に動かして、骨盤内の血行を良くするための運動で、1、骨盤開閉運動(前後運動)、2、骨盤上下運動(挙上・下制)、3、骨盤前後運動(水平旋回)の3つを基本とします。フラダンスやベリーダンスはこの3つの運動の合成でできています。

私たちの身体で最大の筋肉群は腸腰筋です。これは足を持ち上げる筋肉ですが、実は普段はあまり動かしていません。ところが最大の筋肉ですから、動かすことで代謝も最大に促進されますし、体温も効率よく上げることができるようになります。
人間は体温を1℃上げると代謝は30%上がると言われていますから、栄養状態が悪くても、この運動によって代謝をある程度高めることができるのです。
そして、この筋肉の間には子宮と卵巣がはさまれています。ですから「ピルビスワーク」によって血流が改善し、月経痛も無くなり、子宮と卵巣が温まり、生理不順が解消して妊孕性が向上します。
海外の、重労働を強いられているアフリカ難民などの女性に子どもが多い理由として、こうした運動による妊孕性の向上があるのではないかと考えています。ですから、日本の女性にはこうした運動が必要なのです。

「ミトコンドリア」がエネルギーを作る

私たちの細胞にあるミトコンドリアは、体重の10%を占めます。ですから体重が50kgの人であれば、5kgがミトコンドリアで、そのミトコンドリアは食べた栄養から1日当たり約120kgのATP(アデノシン三リン酸)を産生して、私たちの生命を維持してくれています。
また、このミトコンドリアは、運動をすると増えることが分かっていますので、体を動かすことはミトコンドリアを増やし、体温を上げて代謝も上げてくれますので、不妊治療の大きな柱となります。
また、※2ミトコンドリアではビタミンを使ってエネルギーを作り出しますが、精製された糖質を摂取すると、摂取した糖質から優先的にATPを作り、その過程で代謝に必要なビタミンを多く使ってしまいます。そのため糖質が枯渇したあとのアミノ酸からオキサロ酢酸やピルビン酸などの有機酸に変換してエネルギーを作り出す時にはより多量のビタミンが必要になるのですが、そのビタミンが細胞内でだいぶ減ってしまっているために、ATP産生がうまくゆかず、基礎代謝が低下してしまう※ということも憶えておいてください。「甘いものを食べると体が冷える」とは、このことを指します。
※参考文献はこちら⇒

抗酸化能が低下が不妊の原因の第3

不妊原因の3番目として、加齢にともなって抗酸化能が低下していることと、代謝を上げると活性酸素が多く発生することが挙げられます。したがって、体を守るために抗酸化能の高い食品を摂ることが必要です。

たんぱく質やビタミンの浪費が不妊の原因の第4

不妊原因の4番目として、たんぱく質やビタミンの浪費が挙げられます。
たんぱく質やビタミンを単純に摂取しても良くならないことが不妊患者さんに多く見受けられますが、これは炎症や免疫抗体反応で、これらが浪費されているからです。これはアルブミンとグロブリンの比(A/G比)やタンパク質の分画の変化から分かります。また、たんぱく質は血液中の水分を保持していますが、たんぱく質が少なくなると水分が血管外に漏出して血液が濃縮されます。すると、血液データでは総蛋白、アルブミン、A/G比、ヘモグロビン値が上昇して、貧血がないと多くの医師が誤まった診断をしてしまいます。血液濃縮に注意が必要です。

 

大宮レディスクリニック院長 出居貞義先生 女性の健康に役立つ栄養摂取

不妊治療を成功させるために

まとめますと不妊治療を成功させるために、以下のような改善策が有効です。
1.貧血を十分に改善する。
2.たんぱく質を十分に摂る。
3.精製された糖質を制限する(ただしカロリー不足には注意)。
4.ビタミンB群を十分に摂る。
5.体温を上げると酵素反応は活性化さるので、運動して筋肉量を増やし、熱産生量もふやす。
こうした点を改善することで、最も効率よく卵巣機能が改善できるのです。

栄養療法による妊娠率の向上

栄養療法によって以下のようなことが改善され、妊娠率の向上が期待できます。
・卵胞数が増える。
・ホルモン値、AMH値が改善する。
・大小不同の卵胞が粒ぞろいになる。
・卵巣刺激に反応しなかった人が改善する。
・受精しなかった人が受精するようになる。
・受精卵の断片化や大小不同が改善する。

栄養療法で安全な妊婦さんに

また、栄養療法によって以下のようなことも改善され、安全な妊婦さんになることができます。
・冷え性、頭痛、肩こりが改善する。
・肌がきれいになり、元気になる。
・食事や栄養に気をつけるようになり、さらに元気になる。

まずは栄養チェックが大切

これらによって、多くの不妊患者さんが、数カ月で妊娠しやすくなり、妊娠経過も順調となります。また、分娩も比較的に軽く、母児ともに健康になります。
ですから不妊治療の最初の段階で、栄養チェックが必要なのです

日本で初期の妊娠に奇形が増加

妊娠の初期に多くの胎児奇形が発生していることも問題になります。
妊娠5週から10週(胎生3週〜8週)の間に、多くの奇形が発生します。神経、消化管、心臓などの私たちが生きてゆくために一番大事な臓器の奇形が「妊娠かしら?」と疑う妊娠初期に発生してしまうことが、特に大きな問題です。妊娠前からの栄養状態の改善が大変大事であることを覚えてください。
日本では先天奇形が増えています。各国の「二分脊椎発症率」を見ても、日本は増えていることが分かります。
葉酸を十分に摂ることで二分脊椎を防ぐことは可能ですが、学会や政府の予防策としての葉酸400μg/日では防げません。アメリカなどでは、パン粉1kgの中に葉酸1,500μgを必ず入れるようにしているくらいなので、改善されています。
日本では心臓の奇形も増えています。特に2000年からは非常に増えています。消化管の奇形、ヘルニアや尿路奇形も増えています。

年齢を重ねても不妊治療が簡単に

現在の女性は、卵胞の排卵までの減少率が、非常に早くなっています。その原因は、今まで述べてきたことからわかると思いますが、栄養不足、ストレス、活性酸素、低体温です。
そこで、栄養療法と運動療法を両方実行することで、若い頃と同じように細胞の代謝は上がり、妊孕性が改善します。限界はありますが、年齢を重ねた代謝の悪い人や卵胞数の少ない人、下垂体ホルモン値が上がってしまっている不妊女性でも、それらが改善して妊娠の希望が持てるようになるのです。このことを多くの不妊治療に携わる先生や挙児希望のカップルに是非伝えていこうと思います。

 

<参考文献>

※1

千葉大学園芸学部学術報告千葉大学13(19651231)
TheEffectsofHeatingProcessontheEnzymaticDigestibilityofMeatsより
綾野雄幸(農産製造学研究室)

京都教育大學紀要.B,自然科学京都教育大学40(19720200)
OntheHeatStabilityofAvailableLysineinEggAlbuminより
田中弘、西堀よし子(京都教育大学)

※2

JournalofParenteralandEnteralNutrition9:216-219,1985
SevereAcuteMetabolicAcidosis(AcuteBeriberi):AnAvoidableComplicationofTotalParenteralNutrition
RobertJ.Velez,M.D.,BertMyers,M.D.,MylesS.Guber,M.D.
(DepartmentofSurgery,LouisianaStateUniveritySchoolofMedicine,andtheVAMedicalCenter,NewOrleans,Louisian)

JNeurolNeurosurgPsychiatry1992;55:826-829doi:10.1136/jnnp.55.9.826
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(DepartmentofNeuropathology,UniversityofHamburg,Germany)

SurgeryTodayOctober1996,Volume26,Issue10,pp769-776
TPN-inducedfulminantberiberi:Areportonourexperienceandareviewoftheliterature
KazuyaKitamura,ToshiharuYamaguchi,HirokiTanaka,SatoruHashimoto,MyunYang,ToshioTakahashi