アマニ,ニップンのアマニ
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このページはホームの中のアマニセミナーの中の第3回アマニセミナー トップの中のPart3 油をもっと取れ!美味しく健康になる油調理

アマニセミナー 育脳から認知症予防まで

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私はシェフとして、食事の面からのじょうずな油の取り方をお話ししたいと思います。

ここ数カ月でかなりのアマニ油を取っています

 私は現在、9店舗のレストランを運営していますが、1日に6千人くらいのお客様のお相手をしております。ケーキの販売なども含めてですが、月間で18万人ほどの方のお口に入るものを預かっていることになります。そのお客様たちに、考え抜いたお料理を提供する中で「いい油の取り方」ということを考えています。
 私はお客様に料理を出す前に、その食材が日常生活にどう影響するか、自分の身体で実験をします(笑)。そのためもあって、ここ数カ月でアマニ油を2〜3ダースくらい食べています。食べ過ぎて太るのではないかと思うくらいです。
 ほかにも主食を大麦に変えるなどしましたが、実際にはこの3カ月ほどで10kgほども減量することができました。
私はドクターでも栄養士でもないので、科学的なことはほとんど分かりません。しかし、こうした実体験から、アマニ油のいいところはもちろん、問題点も含めてお話しをします。さらに、日常ですぐにできる油のじょうずな取り方をお話しします。

意識して取る油はオメガ-3系脂肪酸

 まず、オメガ-3系脂肪酸とオメガ-6系脂肪酸の摂取量の理想的な割合ですが、これは1対4とされています。
しかし、私たちが普段の食生活で、ごく普通に取っている油はほとんどすべてがオメガ-6系脂肪酸といっていいでしょう。外食で使われている油、スナック菓子に使われている油、ほとんどすべてオメガ-6系脂肪酸で、現代人の摂取割合は、1対10あるいは1対30という場合もあります。
 簡単に言うと“大きな容器に入っている油”がオメガ-6系脂肪酸です。オメガ-6系脂肪酸は日常生活の中で無意識のうちに取れているので、意識する必要はありません。
 意識をする必要があるのは、身体の中で作ることができないオメガ-3系脂肪酸です。
若い女性をはじめとして、やせたいという願望があると「油切り」といって一切の油を取らない人があります。極端な場合には「炭水化物ダイエット」をしてしまうなど無理なダイエットで身体に負担を掛けてしまいます。
けれども、安易に間違った情報の中で油を極端に取らないと、肌がカサカサしてしまったり、髪の毛がバサバサになったり、冬には乾燥してかゆくなったりします。
 それに対して保湿液などを塗ったりしますが、そうではなく、口から摂取する油をじょうずに選ぶことで、日常の健康は保てるのです。
 「油をもっと取れ!」と少々乱暴な言葉を使っていますが、油をじょうずに取ることで、健康を維持していただきたい、という意味が込められているのです。

油はとても酸化しやすい

 油というのはとても酸化しやすいものです。
 よく家庭では、天ぷらやフライを揚げたあとに、もったいないからといって油こしに入れて置いてありますが、あれは最悪の方法です(笑)。
 ああした油からは、プンプンと古くなった油のにおいがしますね。外食でも油から泡が出ているようなこともあります。あれも酸化している油です。
 アマニ油は身体にはいいですが、デメリットは非常に酸化しやすいということです。酸化すれば苦味も出てきます。
ニップンのアマニ油は小さな容器で市販されていますが、これは早く使い切ることで酸化を防ぐためです。また、容器が小さければ開封後に空気に触れる面積が少なく、酸化しにくいということもあります。
 開封してから、キッチンの熱が加わるような場所に置いてしまうと、すぐに酸化します。さらに日光でも酸化しますので、アマニ油は冷蔵庫に保存するのが一番です。
 もう1つ、アマニ油は加熱に不向きな油です。アマニ油で炒め物をすると苦味が出てしまいます。

生活習慣病を予防・改善できるアマニに着目

アマニ油はしょうゆの味と相性が抜群

  さて、この酸化しやすい、加熱には向かない、というデメリットがありながら、私はうまく和食に使う工夫をしています。
 私は和食専門のシェフですが、和食は一般に油は多くは使いません。一方で和食は、世界で一番発酵食品を使う料理です。そういったところを考えながら、そこにアマニ油を使うわけです。
 一例として、私の大手町の店で出しているお寿司があります。下には大麦のご飯が入っていて、上にはお野菜が30種類くらい入っています。和食ですから野菜の炊き方を変えており、精進料理のようなお寿司です。
 しかし、どうしても現代の食生活の中で、味の変化のために油分が欲しくなります。そこで最後に、アマニ油をスプーン1杯さっと掛けます。そうすると、この煮物の味に対して油の味がすっと入るので、とても食べやすくなります。しょうゆの味とアマニ油は、実はとても相性がいいのです。

アマニ油としょうゆだけですばらしいサラダが

 サラダは、後からドレッシングを掛けるもののように思われていますが、本当はしんなりさせるためのものなのです。
野菜は、水気を含ませてしっかりパリッとさせたものを、手でちぎってボウルに入れ、トマトをのせます。そして、しょうゆをさっと掛けます。さらにアマニ油をたらします。これだけで、すばらしいサラダができます。
しょうゆは、アミノ酸といううまみ成分のかたまりのような発酵調味料ですね。先ほどもお話ししたように、しょうゆとアマニ油はとても合いがありますから、私は、アマニ油をスプーン2杯半くらい掛けますが、まったく抵抗感がないどころか、とてもおいしくなります。
しょうゆとアマニ油を掛けてから10分くらい置いて食べると、いい具合にしんなりして、レタス1個くらいペロリと食べられます。

アマニ油で味噌汁もおいしくなる

 豚汁や油揚げの味噌汁など、味噌汁には油が入っているとおいしいですよね。
そこでアマニ油を味噌汁に入れると、味噌汁がとてもおいしくなります。日本食でも油を取るのは意外にも味噌汁なんですね。こうすれば、自然にアマニ油を取ることができます。
私などは、外で何かを食べるときにもアマニ油を掛けたいので、雑貨で買った小さな容器に入れて、いつでもアマニ油を持ち歩いています。

アマニ油でブリがワンランク上に!

 焼き魚にもアマニ油がよく合います。
それから、これからの季節はブリ大根にもいいですね。アマニ油を掛けると、いつものブリがワンランク上の高級ブリになります(笑)。
スプーンに1杯のアマニ油といっても、そのまま飲むことはなかなかできません。イタリア人ではないのでパンに付けるのもちょっと抵抗があります。ご飯にも掛けられませんよね。ですからこうした食べ方で、簡単に無理なくアマニ油つまりオメガ-3の油を取ることができるのです。

アマニ油を使った黄金マヨネーズ

 マヨネーズは、一般にとても油が多く入っています。割合では酢と油は1対10くらいですから、ほとんどが油です。
ということは、油を取るのだったら、その油をいい油に変えて取ろうという発想が生まれました。
最初は、ニップンのアマニ油100%で作りました。しかし、6時間ほど経つと苦味が出てきました。私たちは、手で混ぜないでフードプロセッサーとかマシンのミキサーを使います。そうすると熱が発生して酸化が進み、だんだんと苦味が出てきます。
けれども、その場ですぐに食べるのであれば、アマニ油100%で問題なく、とてもお勧めできます。
ただ、ある程度の作り置きを考え、試行錯誤の末にできたのが「黄金マヨネーズ」です。ニップンのアマニ油100ccに対して、太白ゴマ油250cc、米油150ccを混ぜます(表)。油の割合は黄金のレシピですから、公開したくないくらいです(笑)。
こうすることで、身体にはいいけれども酸化しやすいアマニ油を、酸化しにくい油でコーティングするわけです。さらに苦味に対して練りゴマを少し入れることでこれを消し、ニンニクを1片入れることで風味もつけています。
作る時は、全部いっぺんに入れて混ぜても固まりませんから、最初に卵と酢を入れて撹拌し、3つの油を3回くらいに分けながら入れて、最後に調味料を入れます。
最近は、皆さん既製品のマヨネーズばかり召し上がっていますから、これはお子様から年輩の方まで、喜んでいただけます。
 マヨネーズは冷蔵庫でもある程度保存がききますから、忙しい中でも日常のいろいろな料理で使いやすいですね。

シェフのお店 ハルヤマシタ大手町ラウンジではメニューにアマニ油が使われています。

ランチメニュー
 22品目野菜 京風精進ちらし重箱 柚子アマニ風味
ディナーメニュー
 茄子のステーキ京風味噌田楽風 アマニオイルがけ

また現在、予約販売している「恵方巻」にもアマニ油が使われています。

酸化しにくい油を一緒に使う

 ここで使う太白ゴマ油というのは、油の中でも酸化しにくい種類です。油はすべて酸化しますが、酸化しにくいのはこの太白ゴマ油です。
 ゴマ油というと中華料理のゴマ油を思い浮かべますが、普通の中華料理などで使うのはローストしたゴマを使った香りのあるゴマ油です。太白ゴマ油というのは、生の白ゴマをそのまましぼっているので、味も香りもごくわずかなものです。
 ゴマ油は、セサミンの作用によって、サラダ油に比べると非常に酸化が遅いです。これは抗酸化作用にすぐれているということでもあります。
 それから、私どもが和食で最も推奨しているのが、米油です。
 昔からぬかを扱っている女性は手がツルツルだといいますが、これはぬかの中にビタミンEを含んだ油が入っているからです。
 これを食用にしたものが米油で、やはり酸化しにくい油です。私の店では、揚げ油はすべて米油を使っています。
 天然抗酸化物質が豊富ですし、光線や紫外線による酸化にも強い性質を持っています。つまり保存性にすぐれているということです。

人体に不要な油に要注意

 最近話題になっているのが、トランス脂肪酸です。これは人体に不要な油だといえます。
トランス脂肪酸は、フライドポテト、クッキー、マーガリン、スナック菓子、インスタント麺、市販のドーナツなどには、どれもほぼ入っているでしょう。
 体内では必須脂肪酸の役割を果たせずに、結果的に、活性酸素を発生させてしまいます。そして、脳はいい油と悪い油の区別はできずに、トランス脂肪酸を脳に取り込んでしまいます。
 アメリカでは全面使用禁止、ヨーロッパでもほぼ使用禁止ですが、日本ではまだ禁止されていません。
最近、よく思うことですが、いろいろな経済状況などがあるとはいえ、世の中の食べ物が安すぎると思います。弁当などでも290円くらいで売っています。
 しかし、安い食べ物には安いだけの理由が、安い油には安いだけの理由があるのではないかと、そんなことを思います。

日常の食が大切!

日常の食習慣が遺伝する?

 いろいろな病気の原因がある中で、遺伝というものがありますが、それには「家族遺伝」もあるのではないかと思います。
 例えば、父親が肉が好きであれば、食卓に肉が上がることが多くなって、家族みんなが肉好きになるということです。すると、肉を多食することで引き起こされる病気も起こりやすくなるのではないでしょうか。
 それくらい、日常の食べ物は重要なのです。そのためには、例えば、先にあげたトランス脂肪酸を多く含む食品などは極力やめた方がいいですね。
もっとも、あまり厳密にするとストレスがたまりますから“極力”ということです。

まずは「病気にならないこと」が大切

 国としても、これからさらに高齢化時代を迎え、それにともなう医療費の増加を防ぎたいと考えています。そのため、私たち料理人にもいろいろな依頼が来ています。
 それは日常の食生活などによって「病気にならないこと」ことを目指しているからです。
そして私は「未病」を目指すことを提言したいと思います。予防医学ならぬ“予防食事学”というものを考えていただきたいのです。
 東洋医学では、本来は未病というは病気になる直前の兆候を意味しますが、私は、病気を未然に防ごうという意味で使っています。病気にならないように、日常生活を変えていこうという提言です。
そのために、いい油をもっと取りましょうということを、今日は繰り返しお話ししてきました。

先生プロフィール

山下春幸さん
山下 春幸 さん

■ ハルヤマシタ東京 エグゼクティブオーナーシェフ

1969年神戸生まれ。大阪藝術大学藝術学部卒。WFP世界食糧計画 顧問。

2010年 ワールドグルメサミット シンガポール 日本代表。 その年の最高位のマスターシェフと称される。

2012年 ワールドグルメサミット アブダビ 日本代表。イスラム圏にてハラール和食を登場させ世界のメディアから注目を浴びる。
2003年 自身初のレストランを始め、2013年には全国に9店舗を構える。
HAL YAMASHITAのエグゼクティブシェフとして活躍中。
また現在、レストランのほか、世界に150人ほどしかいないマスターシェフの一人として、その活動を世界に広めながら、障害者支援ボランティア活動、政府関係のアドバイザー、全国各地での公演など、忙しくパワフルに活動している。



神戸大学大学院研究科講師
社団法人 料理ボランティアの会 理事
日本精神障害者リハビリテーション学会 学会員
観光学術学会 学会員
岐阜県食観光特使

■店舗
HAL YAMASHITA 東京 (東京ミッドタウン ガレリア1F/新和食)
HAL YAMASHITA 大阪梅田 (阪急うめだ本店12F/新和食)
HAL YAMASHITA 大手町 Lounge (大手町タワーB2F/新和食茶寮)
TOP TABLES  (東京スカイツリーソラマチ1F/シェフズレストラン)
NADABAN 神戸元町 (神戸元町/ダイニングレストラン)
Global Food Laboratory (墨田区京島/研究・開発拠点)
山下晴三郎商店 千葉酒々井プレミアムアウトレット (フードコート/和洋食)
東京えんとつ 横浜ポルタ店 (JR横浜東口/スイーツ&ベーカリー)
東京えんとつカフェ (大手町タワーB2F/スイーツ&カフェ)

【著書】
・「レストランは小さなビジネススクール」(アスコム発行)